静岡県一家4人殺害事件の再審判決で、静岡地裁は26日、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌さん(88)に無罪(求刑・死刑)を言い渡した。
袴田さんのこれまでの経緯
1966年
事件発生。初公判で袴田さんが無罪を主張
1968年
静岡地裁が死刑判決
(1980年に最高裁で確定)
1981年
第1次再審請求の申し立て
2008年
最高裁で棄却が確定
第2次再審請求の申し立て
2014年
静岡地裁が再審開始決定
袴田さんが釈放される
2023年3月
東京高裁が再審開始を決定し、検察側の特別抗告断念で確定
2023年10月
静岡地裁で最新初公判
2024年9月26日
再審判決
逮捕された証拠は捏造だった?
事件は1966年6月30日に起きました。静岡県清水市(現・静岡市清水区)のみそ製造会社の専務宅が全焼し、専務(当時41歳)と妻(同39歳)のほか、次女(同17歳)と長男(同14歳)の他殺体が見つかったという事件。
同社の従業員だった袴田さんは逮捕後に「自白」したが、公判では一貫して無罪を主張しました。しかし、判決は覆らず1980年に死刑が確定しました。
今回の裁判では、事件発生から1年2か月後に現場近くのみそタンクから見つかり、「犯行着衣」と認定した「5点の衣類」について、国井恒志(こうし)裁判長は「捜査機関が加工して隠匿したものだ」と述べ、証拠の「捏造(ねつぞう)」について言及しました。
逮捕から58年。どのような思いで過ごされてきたのでしょうか。
計り知れない苦悩の連続だったことでしょう。
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